SaGAMeC通信 第201912号(2019年12月01日 発信)
獣医師通信
本格的な冬に入り、こたつやヒーターが活躍する時期になってきました。
被毛を持つ動物は熱さに鈍感なので、火傷や低温火傷にならないよう注意して下さい。
看護師通信
12月はフィラリア予防薬の投薬最後の月です。
最後の投薬が一番大切なので、忘れずに予防してあげましょう。
獣医師コラム
犬や猫の緑内障

緑内障とは眼圧の上昇により視神経や網膜が障害される状態のことを言います。眼圧が非常に高いと24~72時間で不可逆的な視覚障害を生じる場合もあり、急性の緑内障は眼科の中では緊急疾患に入ります。分かりやすい例えとしては、水風船をイメージしてみてください。水風船を常に同じ大きさで保つには、中の水圧を一定に保つ必要があります。水風船の中に入ったり、出たりする水の量が同じでないと、一定の水圧を保つことができなくなります。緑内障は主に水の排泄異常で生じます。分類としては原発緑内障と続発緑内障に大きく分類されます。

原発緑内障は眼圧の上昇を引き起こすような先行する眼疾患がないもので、犬の場合の多くは遺伝性疾患で両眼に発症します。対して続発緑内障は眼圧の上昇を引き起こすような原因があり、それによって緑内障になってしまったものです。原因としては水晶体脱臼やブドウ膜炎、前房出血、眼内腫瘍などがあります。猫の場合、原発緑内障は少なく、炎症に起因する続発緑内障が多いとの報告があります。
診断を行う検査の内容としては、目の反応や反射で視覚の評価を行います。最も重要なのが眼圧の測定で、眼底検査や隅角検査、超音波検査等を行う場合があります。
治療方法は視覚が残っている、または治療により回復が望める場合と視覚の回復が望めない場合とで大きく変わってきます。

緑内障治療での今現在の唯一確実な方法は眼圧を下げることだと言われています。視覚がある場合は積極的に点眼薬を使用し、眼圧の維持と原因疾患の治療を行います。または前房シャント術やレーザーを用いた毛様体光凝固術といった外科的治療もあります。しかし視覚の回復が望めない場合は、痛みの緩和を目的に眼球の摘出や薬を用いた毛様体破壊術、強膜内にシリコンインプラントを挿入するといった方法を取る必要があります。
動物は自らの視力や視覚を言葉では伝えてはくれないので、早期に発見することが難しいですが、少しでも気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
中島昂輝
トリマー通信
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